主要なセキュリティトークンのトークン設計をすべて解説していく①

こんにちは。インターン生のあさの @nononoasa です。 今回は主要なセキュリティトークンプラットフォームのトークン設計をまとめました。

ここに記載されている情報はホワイトペーパーまたは各プラットフォームのホームページを参考にまとめています。不足している部分、誤っている部分等ございましたら @asanono までご連絡ください。

本記事の閲覧は以下のスプレッドシートを参考にすることをお勧めします

スプレッドシートリンク

スプレッドシートが閲覧できな方は以下の画像を参照してください(拡大推奨)。

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セキュリティトークン設計の比較①

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セキュリティトークン設計の比較②

表作成の参考URLは本記事の最後に記載

比較項目

まずはこの表の比較項目を確認します

  • プラットフォーム

    セキュリティトークンを発行/取引するプラットフォーム

  • プラットフォーム上のユーティリティトークン

  法務アドバイザリーの依頼や取引手数料の支払いに、各プラットフォーム上で取引されるユーティリティトークン

  • メインチェーン

  セキュリティトークンが取引されるプラットフォーム

  • トークン規格

  セキュリティトークンの元となるトークン規格

  • トークンの要素

  セキュリティトークンは議決権や配当分配、法令遵守取引のための機能を備えている場合があるが、この機能を実装に必要なトークンに付随するプログラム

  • 価値の裏付け

  トークン化しているもの

  • トークン化した時の用途

  セキュリティトークンに実装予定の機能

  • プラットフォームの用途

  トークン上ではなく、プラットフォーム上で提供している機能

何を見るべきか

セキュリティトークンはユーティリティトークンと異なり、トークン間の違いを理解することが難しいです。

その理由は、セキュルティトークンとユーティリティトークンは「何をトークン化しているのか」が異なるからです。

ユーティリティトークンは、ブロックチェーンを使った新しいサービスの一部分です。

一方、セキュリティトークンは、既存の有価証券・資産とそれを取り巻くエコシステムをトークン化/プラットフォーム化していくものです。この性質のため、セキュリティトークンの機能は、非常に範囲の狭い有価証券・資産エコシステムを代替したものに限られてしまいます。

f:id:nonoasa:20180825153829p:plainhttps://junyahirano.com/token_economist_consultant/を参考に筆者作成

f:id:nonoasa:20180825153955p:plain ※Filecoin HP, Steemit HP, Binance HPを参考に筆者作成

よって、セキュリティトークンのトークン設計の違いを考えるのに重要な視点は以下になると考えられます。

1 価値の裏付け

トークン化する有価証券・資産の種類

2 用途

トークンで代替する有価証券・資産エコシステムの機能

3 トークンの構成

用途を達成するために必要なトークンの要素

4 プラットフォーム

トークンが発行・取引がなされるプラットフォームの種類

プラットフォームで使用されるユーティリティトークン

5 プラットフォームの用途

有価証券・資産エコシステムの何をプラットフォームで代替するか

投資手続き方法

6 メインチェーン

トークンが取引されるブロックチェーンの種類

7 トークン規格

セキュリティトークンが作成するためのトークン規格

プラットフォームの目的

まずは、トークンの発行をサポートするプラットフォームがどのような将来を実現しようと考えているかを見ていきます。

  • 投資機会平等型:現在、スタートアップへの投資機会は、地理的・法律的・情報的に強い制約があります。オンライン上で資金調達を行い、この制約を少なくしようとするのが、この「投資機会平等型」のプラットフォームです。

    • trustToken
    • Neumark
    • Token DPA
  • 法令遵守支援型:セキュリティトークンは有価証券であるとみなされており、有価証券の取引には多くの規制が課されます。スマートコントラクト上で自動で規制内容を確認したり、手続きを簡略化しようとするのが「法令遵守支援型」のプラットフォームです。

    • R token
    • DS protocol
  • ハイブリット型(投資機会平等型&法令遵守支援型)

    • ST20
    • Seccurency

価値の裏付け(何をトークン化するのか)

セキュリティトークンとなるものは以下が挙げられます。

  • 不動産

  • 株式(非上場企業(スタートアップが中心))

  • 債権

  • 投資ファンド

  • 個人資産(美術品/本/映画等)

用途

セキュリティトークンが共通している持っている用途と、トークンの種類によって特殊な用途があります。

株式型のセキュリティトークンの共通の用途

  • KYC(顧客情報確認)
  • AML(アンチ・マネー・ロンダリング)

developers.yenom.tech

この記事で解説しているように、セキュリティトークンには有価証券の規制が課されます。規制によって、オンライン上で広く資金を募集できるのは、適格投資家のみであるとされています。

そこで、取引の相手が適格投資家であるかを確認するのが、KYC/AMLです。 実際に、株式に対応しているセキュリティトークンはすべてKYC/AMLを備えています。

このKYC/AMLをどのように実装するかが、トークンによってかなり異なります。特に、R token、DS protocol、ST20といった法令遵守型のトークンは、実装方法についてホワイトペーパーで詳細に解説されています。

そして、実装方法の違いがトークンの要素に現れます。このトークンの要素がどのように機能していくかは、次回以降解説していきます。

セキュリティトークンの様々な用途

  • 投資期間に応じたトークンのロック/アンロック
  • トークンの取引単位の指定
  • トランザクションデータの追跡
  • 投資契約の実装
  • 法令遵守プロトコルの他サービスへの応用
  • 議決権行使
  • 配当・収益・金利の配分
  • 元本償還

その他

上の項目で触れた意外にも、各プラットフォームは様々な特徴を持っています。表の青項目を参考に、次回以降それぞれのプラットフォームで重要だと思われる点を詳細に解説していきます。

まとめ

本記事では違いのわかりにくいセキュリティトークンを概観していきました。この記事を読めば、セキュリティトークンの違いを掴む上で何に注目すれば良いか理解できたと思います。 次回以降は、プラットフォーム毎の重要な特徴についてまとめていきます。

参照

R-Token(harbor)

DS protocl(securitize)

neufund

ST20(Polymath)

Trademark — SECURRENCY

TrustToken